海の原発(2)

海に長い煙突を立てて、煙突上部を加熱すると
深海の海水(深層水)をくみ上げられる仕組みは図を参考のこと。

海洋深層水汲み上げの原理

(1)煙突上部の海水を原発の復水器で加熱する。
(2)加熱された部分の海水が膨張して軽くなる。
(3)軽くなって煙突内を上昇して煙突から排出される。
(4)上昇し排出した海水分が、煙突下部から吸い込まれる。
(5)そして(1)に戻り繰り返す。
(6)これで栄養塩豊富な海底の深層水を、海面までくみ上げられる。

※この深層水汲み上げで、海面付近には「太陽光+水+栄養塩類」が揃い、
 植物プランクトンが発生し、食物連鎖が起きる。

原発の熱で発生した蒸気が発電機を通って復水器に行って
蒸気から液体に変わる。

発電機のタービンを回す多くは蒸気で気化熱分だろう。
蒸気が復水器で水に変わり、22.4L/1mol(18g)の蒸気が18ccの水に変わる。
体積が1/800になり、ほぼ真空でこの気圧差で発電機タービンが回る。

>1気圧で100℃のときの水の気化熱は539cal/g(≒2264J/g)であり,
>20℃では586cal/g(≒2461J/g),0℃では596cal/g(≒2503J/g)である。

海の原発だと加圧水型原発だから
「蒸気発生器→発電機→復水器→蒸気発生器」の回路になってるはずだ。

ロスがあるとしても、539cal/gの蒸気の熱が復水器によって海水に移動する。
この熱の移動により「蒸気→水」の体積縮小で発電機が回る。

海水に移動した539calの熱は海水を加熱し膨張させ上昇流を生み出す。
つまり利用できる熱は原発の熱効率1/3の残りの2/3ではなくて
原発で発生した熱量のほぼ全量3/3を、海水の加熱に使えるはずだ。

原発の熱の全量利用が可能になるはずだ。「熱効率」100%だ。
つまり4000-5000mの深層水を海面まで汲み上げられる。
海面付近の海水と混じって太陽光+水+栄養塩類が揃い
植物プランクトンが大発生し、海の砂漠を漁場に出来る。

今捨ている原発排熱を使って、栄養塩類豊富な深海の海水を
海面までポンプアップできて、海の砂漠が豊かな漁場になる。
海の原発がある限り、この漁場を維持できる。